【ヴィクトリアマイル】気性面を考慮アエロリット、10戦目で初!勝負の木曜追い 菊沢調教師「重い馬場でもリラックス」

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 ◆ヴィクトリアマイル追い切り(10日・美浦トレセン)

第13回ヴィクトリアマイル・G1(13日、東京)に出走するアエロリットが10日、美浦トレセンで最終追い切りを行った。菊沢隆徳調教師(48)=美浦=は、気性面を考慮して木曜追いを選択。重馬場の坂路を楽々と駆け上がった昨年のNHKマイルC優勝馬に、2つ目のビッグタイトル奪取を期待した。この日、出走馬が確定し、11日に枠順が決まる。

重馬場の坂路を、アエロリットがスイスイと上がっていった。時計は53秒9―13秒2とそこまで速くはないが、騎乗した菊沢調教師の自信に満ちた表情が状態の良さを物語る。「水分の残った重い馬場だったが、涼しい顔をしてリラックスして、しまいもいいフォームで走れていた」

デビューから10戦目となる今回、初めてレース当週の木曜に追い切った。9日は大雨で馬場状態が悪かったことも理由の一つだが、気性面を最優先に考慮した結果だ。

前走まで手綱を執った横山典が常々、「一筋縄ではいかない」と言うほど繊細で難しい馬。追い切り後も、慎重に心身を維持する必要があった。水曜に追い切った場合、金曜か土曜にもうひと追いが必要になるが、木曜に追えばそのままレースへ向かえる。調整過程をシンプルにすることで、不安要素が入り込む余地を極力なくした。「古馬になって、追い切り後の体の傷み具合やダメージの戻りを見ていると、木曜に追って競馬を使うのがちょうどいい感触になる」と菊沢師は説明した。

前走の中山記念は初の古馬、男馬を相手に、大阪杯2着のペルシアンナイト(5着)に先着する2着。「不安半分、期待半分でしたが、この馬の能力と根性を見直した一戦だった」とポテンシャルの高さを再認識した。そこからさらに集中してレースに臨めるよう調教過程に工夫を凝らし、舞台は1年前にNHKマイルCを制した東京マイルに替わる。初タッグとなる戸崎も過去に同レース2勝と相性がよく、初騎乗馬でG1・3勝と“テン乗り”も得意だ。「日本を代表する立派なジョッキー。楽しく乗ってもらえたらと思います」。陣営は確かな手応えを感じている。(石野 静香)

<戸崎に聞く 「コントロール大丈夫」>

―2日にWコースで1週前追い切りに騎乗しました。初めてまたがった感触は?

「馬格があるけれどすごく素軽くて、走る馬だなという感じですね。ちょっとフワッとする面があるようなので、そのへんを見て感触を加えました。コントロールは大丈夫。元気のいい馬だと聞いていましたが、落ち着いていたし、余計なことはしませんでした」

―これまでの馬の印象は。

「躍動感のある馬で、女の子らしからぬ走りというか。パワーもありますしね」

―描いているレースのイメージはありますか。

「枠順や並びを見てから組み立てますが、しぶとさを生かす競馬が理想かなと思います」

―昨年のNHKマイルCを勝った舞台での初コンビ。15年の同レースも初コンビだったストレイトガールで制しており、注目が集まります。

「これだけの有力馬に乗せていただけるのは光栄。条件はいいですし、この馬のいいところを引き出して、しっかり騎乗して結果を出したいです」

引用元:http://www.hochi.co.jp/horserace/20180510-OHT1T50162.html

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